◆スクール!!
2011年1月16日からフジテレビ系列で放映。日曜21時枠。
中堅ゼネコンで働いていた中年男が母校の小学校の校長に就任することで勃発する事件を描いた青春学園ドラマ。
主演は、「トライアングル」以来の連続ドラマ出演となる江口洋介。非常勤講師役に北乃きい。
⇒スクール!! 動画(最終回の結末に注目!)
◆スクール!!の主題歌
サンボマスター 「希望の道」
◆スクール!!の出演者
成瀬 誠一郎 ...... 江口洋介
桐原 伊織 ...... 西島秀俊
武市 かの子 ...... 北乃きい
大橋 仁 ...... 塚本高史
岡本 幸恵 ...... 市川実和子
本木 友一 ...... 三浦翔平
村上 美香子 ...... ふせえり
柏葉 太一 ...... 田窪一世
西園寺 綾 ...... 吉井有子
脇谷 九重郎 ...... 塩見三省
吉村 百合子 ...... 堀内敬子
武市 幹城 ...... 岸部一徳
◆スクール!!のスタッフ
編成企画:成河広明
企画統括:瀧山麻土香
脚本:秦建日子、森ハヤシ
音楽:延近輝之
プロデューサー:永井麗子
演出:土方政人、岩田和行、平野眞
制作:フジテレビ
制作著作:共同テレビ
◆スクール!!の視聴率
| 各話 | 放送日 | サブタイトル | 視聴率 |
|---|---|---|---|
| 第1話 | 2011年1月16日 | 本気で怒れ笑え泣け ガテン系の熱血民間人校長がやって来た!! |
11.0% |
| 第2話 | 2011年1月23日 | 本気で遊べ! 恋をしろ!! | 8.9% |
| 第3話 | 2011年1月30日 | 本気で子供のために泣け!! | 8.6% |
| 第4話 | 2011年2月6日 | 教師の不登校って何なんだ | 7.8% |
| 第5話 | 2011年2月13日 | 一緒に帰る場所は学校だ!! | 7.7% |
| 第6話 | 2011年2月20日 | 天国のわが子に誓ったこと | 9.0% |
| 第7話 | 2011年2月27日 | 何が、教師の現実で限界だ | 8.9% |
| 第8話 | 2011年3月6日 | この手で殴りたい | 9.4% |
| 最終回 | 2011年3月20日 | その手を掴む勇気を持て!! | 9.6% |
◆スクール!!のあらすじ 最終回 ネタバレ注意!
第1話「本気で怒れ笑え泣け ガテン系の熱血民間人校長がやって来た!!」のあらすじ
成瀬誠一郎(江口洋介)は、中堅ゼネコンに勤めて20年、ガテン系一筋で生きてきたが、そのゼネコンが倒産することに。
そんな折、成瀬のもとに、小学校時代の恩師・武市幹城(岸部一徳)の推薦で、母校の公立小学校の民間人校長の話が舞い込んでくる。恩師のたっての願いと知り、成瀬は校長のオファーを受ける。
30年ぶりにやってきた母校・新宮小学校で成瀬はいじめを目撃。いじめっ子たちは、5年生の田中勇気(根岸泰樹)という男児のランドセルの中身をぶちまけ、ライターで火を点けようとしていた。成瀬は、いじめっ子らを叱るが、彼らはシラを切り、勇気もいじめを否定。ライターを取り上げようと女児ともみ合ううち、防犯ブザーが鳴り、成瀬は警備員に拘束されてしまう。
その頃、職員室では、6年生の担任で教務主任・桐原伊織(西島秀俊)、非常勤講師・武市かの子(北乃きい)、養護教諭・岡本幸恵(市川実和子)、4年生の担任・本木友一(三浦翔平)、副校長・脇谷九重郎(塩見三省)らが、新校長の到着を待っていた。解放された成瀬は、いじめのことを報告するが、教師たちは、驚くどころか、生徒の名字に「さん」をつけるようにとか、それが本当にいじめだったのかなどと、真剣にとらえようとしない。
夕方、成瀬は下宿先である武市家へと帰宅した。そこは、武市とともに武市の孫娘のかの子、かの子の姉・百合子(堀内敬子)が暮らす日本家屋だった。
翌日、成瀬が体育館で着任のあいさつをすると、子どもたちがバタバタと座りはじめた。驚く成瀬に、5年生の担任・大橋仁(塚本高史)が、疲れたら座っていいことになっていると説明。子どもたちを頑張らせてはいけないと聞いた成瀬は愕然とする。
そんな折、成瀬は、5年生の教室を素通りする勇気を見かけ声をかける。なんと、勇気は九九ができず授業についていけないため、ひとり隔離された特別学級で学んでいるという。それを知った成瀬は、自分と一緒に九九を覚えることを約束させる。それと同時に、5年生クラスを訪ね、勇気をいじめていた原翔子(荒川ちか)、清水俊哉(清水優哉)、松下頼(松本頼)に、勇気が九九を覚えたらいじめを止めるよう約束させた。
翌朝、校庭には運動着姿の成瀬、かの子、勇気がいた。成瀬は、校庭を走りながら九九を覚えようというのだ。最初、かの子も勇気も半信半疑だったが、勇気は一日で四の段まで覚えることができた。うれしくなった勇気は、帰宅後、母親の美代子(中込佐知子)に九九ができなかったことを打ち明けるが、美代子はほめるどころか、今まで自分に嘘をついていたのかと叱り、勇気を叩く。
翌朝、勇気が無断欠席していると聞いた成瀬は、美代子が勤める病院へ電話し、勇気の様子を見に自宅へ戻ってくれと頼むが、美代子は多忙だと言いそれを断る。
心配になった成瀬は、かの子を連れ勇気の自宅へ。勇気は自宅にいたが、ドアを開けてくれない。それどころか、ドア越しに、自分のような子どもはいないほうがいいんだ、と口走る。成瀬は、家の裏手からベランダを越えると、部屋に入った。
すると、ナイフを手にした勇気が立っていた。成瀬は、ナイフを置くように言うが、勇気は興奮してナイフを振り回し、止めようとした成瀬の左手を切ってしまう。手のひらから血が滴り落ちるが、成瀬は、こんな傷は途中で投げ出す痛みに比べたら痛くない、と平然と勇気に語りかける。
そんな成瀬に、勇気は本心を明かした――。
2年生のとき、骨折し入院しているうちに九九の授業が終わってしまった。先生に教えてほしいと頼むと、塾か家庭教師にみてもらえと言われたが、母子家庭で余裕がないからあきらめるしかなかったのだ、と。成瀬は、勇気を抱きしめ、最後まで九九を覚えよう、と激励する。そして、大人より先に死んでいい子どもはいないんだ、と力説した。
その後、3人は学校に戻り再び走るが、その頃、成瀬が出席すべき「PTA役員会」が始まろうとしていた。脇谷に急かされた成瀬は、役員たちを待たせておけと言い、桐原は30分の猶予を与えた。勇気も真剣に覚えるが、何度やっても九×八でつまずいてしまう。
その様子をPTA会長・関口美奈(宮田早苗)らが見ていた。そして、美代子も校庭に姿を見せた。美代子を見つけた勇気は、さらに奮起し、とうとう九九をすべて暗唱することができた。勇気は美代子の元へ駆け寄り、成瀬はPTA会長らに謝罪をした。そして、桐原に礼を言うが、桐原はこのようなパフォーマンスは逆効果になるだろう、と言い放った。
その頃、教室から様子を見ていた翔子は、白石和澄(菊池和澄)に、和澄が次のいじめの標的になった、と告げた。
さらに、桐原から、何もわかっていないと言われた成瀬は...。
第2話「本気で遊べ! 恋をしろ!!」のあらすじ
成瀬誠一郎(江口洋介)は、毎月末の日曜日に「Sケン」大会というイベントを行うことにした、と発表する。それを聞いた6年生は、参加しないと内申書に響くのか、と不安を募らせるが、桐原伊織(西島秀俊)は否定する。
成瀬は、陣地取りゲームの「Sケン」を知らない子どもたちのため、武市かの子(北乃きい)と放課後に練習をはじめるが、集まったのは7名だった。
しかし、日を追うごとに人数は増え、やがて、放課後の校庭に子どもたちの声が響くようになる。
そんななか、成瀬は、親しげな雰囲気の谷本毅(谷山毅)と中嶋はるか(中嶋春陽)をほほえましく見る。
一方、状況を静観していた桐原は、そろそろ問題が起こる頃だろう、とかの子に告げた。
武市家でも、機嫌がいい成瀬を見た武市幹城(岸部一徳)が、そろそろ危ない頃だ、と桐原のようなことを言った。
そんな折、はるかは、毅に親が離婚することになったと打ち明けた。それを聞いた毅は、はるかをあるマンションの屋上へと連れていく。そこは、夕焼けが一望できる毅の秘密の場所だった。そこで、自分の気持ちを打ち明けようとした毅に、突然、はるかがキスをした。
しかし、その瞬間を、同級生2人に隠し撮りされてしまう。
翌日、その写真が5年生の間に出回り騒動となり、担任の大橋仁(塚本高史)も困惑する。さらに、PTA会長の知るところとなり、会長が毅の両親、祖父母とともに乗り込んできた。
成瀬の前に陣取った会長らは、悪いのは、はるかと「Sケン」なので、「Sケン」大会は中止、はるかは転校させろという。成瀬が毅に真相を聞くと、毅までもが、はるかに無理やりキスされた、と言う。
職員室に戻った成瀬は、桐原から今回の件は、ろくな準備もせず企画をスタートさせた成瀬の管理不行き届きだと責められる。
その夜、成瀬は、はるかの自宅を訪問する。冷静なはるかは、自分は転校しても構わないから、毅がからかわれたりしないようにしてほしい、と頼む。成瀬は、はるかの思いやりに心を打たれる。
はるかと別れた成瀬に、桐原が提案がある、と声をかけてきた。
それから3日後――。校長室には、毅と両親の姿があった。成瀬は3人に、「Sケン」大会は延期にしたと報告。そして、はるかは引っ越すことになったと告げた。それを聞き、押し黙っていた毅が「ウソ!」と声をあげた。
さらに、成瀬が、今日が引っ越しの日だと付け加えると、毅は真実を話しはじめた。そして、はるかに謝りたいと言って、駆け出した。それを見た成瀬は、毅を連れて学校を出て行く。
毅は、はるかを乗せたトラックを見つけると全速力で追いかけ、やがて、はるかも毅に気づいた。トラックから降り立ったはるかに毅は、謝罪と、屋上で言えなかった気持ちを打ち明けた。
それを聞いたはるかは、本心を見せないまま「じゃね」と言うとトラックに戻り、走り去ってしまった。それを離れたところから見ていた成瀬は、泣きだした毅を、明日も会えるじゃないか、と励ました。はるかは、親が別居するので引っ越しただけで、転校はしないというのだ。
新宮小学校のある区には、学区に関係なく学校が選べる「学校自由選択制」がある、と成瀬に教えたのは、桐原だった。
「Sケン」大会は延期になったが、興味を持った子どもたちは、かの子と一緒に練習をしはじめた。それを見た成瀬は、自分も仲間に入れてくれ、と駆け出し――。
第3話「本気で子供のために泣け!!」のあらすじ
成瀬誠一郎(江口洋介)は、給食時間にひとり座っている5年生の上野成吾(上妻成吾)に声をかけるが、成吾は食べたくないからと言って給食を食べようとしない。成瀬は、担任の大橋仁(塚本高史)を見るが、大橋は気まずそうな顔をするだけだった。
そんななか、原翔子(荒川ちか)が、成吾は貧乏で給食費が払えないから食べないのだ、と発言。驚いた成瀬が大橋に聞くと、成吾は数ヵ月も給食を食べていないことがわかった。給食費のことは自分が親と話すから、気にせずに食べろ、と成瀬は言うが、成吾はそれを拒む。
放課後、そんな成吾に、同級生の市村理矩(市川理矩)が1ヵ月5000円で友だちになる契約をしないか、と声をかけ、財布から札を取り出して見せた。
一方、成瀬は教員たちに成吾の問題を訴えるが、反応は冷ややかだった。 桐原伊織(西島秀俊)は、家庭に給食費を督促したが払ってもらえない以上、学校では対応できないと答える。納得できない成瀬は、給食費が払えず食べられない生徒がいるなら、自分は給食をタダにする、と宣言。無謀な提案に一同が驚くなか、成吾が来て給食費だと言って5000円を差し出した。
その後、下宿先に戻った成瀬は、武市かの子(北乃きい)、武市幹城(岸部一徳)、吉村百合子(堀内敬子)にも、給食費の問題を解決するために全力を尽くす、と語った。
一緒に遊ぶことが増えた成吾と理矩は、ある日、理矩の自宅マンションへ行った。金持ちの理矩は、そこで「ボーナス」だと言って成吾に500円を差し出した。金に困っているとはいえ、何でも金で解決しようとする理矩に成吾は怒り、ふたりは衝突してしまう。
自宅に戻った成吾は、父親(田中要次)に給食費のことを頼むが、父親は、払えないから仕方がない、と怒りをあらわにする。
翌日、成吾の自宅を訪ねた成瀬は、借金取りと思われる男たちに絡まれる成吾を目撃。成瀬は、男たちに返済を待ってくれるよう頼み、男たちも渋々了承し帰っていった。その後、成吾が自宅へ入ると、借金取りに見つからないよう姿を隠していた父親が現れた。成吾は、父親のそんな態度に失望する。
自分にできることを考えた成吾は、理矩を訪ねると、一生言うことを聞くから、理矩の貯金10万円を自分にくれ、と頭を下げる。すると、理矩は、学校の近くの川にかかる橋から飛び降りたら金をやる、と条件を出した。
「成吾が橋からダイブする」という噂はすぐに広まり、成吾は後に引けなくなる。そして、放課後。5年生たちは、連れ立って川に向かった。
その頃、成瀬は、養護教諭の岡本幸恵(市川実和子)に頼んでおいた献立リストを受け取る。少しでも給食費を安くするため、献立や材料の仕入れ先の見直しをしていたのだ。そして、後日、500円の値下げを決行することができた。
そんななか、5年生の伊藤かすみ(伊藤綺夏)が成吾のことを報告にやってきた。成瀬が駆けつけると、成吾は橋の欄干に立ちつくしていた。クラスメイトたちからはやし立てられ、追いつめられた成吾に、成瀬は、飛び降りて骨折でもすれば金がかかる、などと冷静に声をかけた。それを聞いた成吾は、ほかに金を得る手段がないのだから仕方がない、と言って泣きはじめた。
成瀬は、そんな成吾を欄干から下ろすと抱きしめて、面倒くさいことは大人に任せて給食を食べることが子どもの仕事だ、と力説。さらに、その場にいた子どもたちにも、健康、友だち、そして命など、金以上に大事なものがあるんだ、と話して聞かせた。
そんなやりとりを、桐原に連れて来られた成吾の父親が見ていた。そして、桐原から見栄を捨てて、成吾のために就学援助制度を利用するのも親の義務だと言われ、ついに同意した。
翌日、仲良く給食を食べる成吾と理矩の姿を見た、成瀬、かの子は笑顔になる。しかし、そこに大橋の姿はなかった。
その頃、大橋は自宅のベッドの上で膝を抱えていて...。
第4話「教師の不登校って何なんだ」のあらすじ
成瀬誠一郎(江口洋介)は、職員会議で、区長が学校を見学する「区長参観」が行われることになったと発表する。桐原伊織(西島秀俊)は、参観日も授業は普段通りで構わないと言うが、脇谷九重郎(塩見三省)は、万全を期してほしい、と息巻く。
そんななか、桐原は、顔色のよくない大橋仁(塚本高史)に声をかけたが、その後、大橋は2日も無断欠勤する。武市かの子(北乃きい)らは心配するが、桐原は、大橋はもう学校には来ないだろう、と言い放つ。大橋は、受け持っている5年生の生徒から侮蔑的な扱いを受けてきたというのだ。
早速、成瀬は大橋のアパートを訪ねるが、応答がない。心配になり合カギでドアを開けようとすると、なかから大橋がそれを阻止。隙間から大丈夫だ、と言うとドアを閉めてしまう。
同じ頃、臨時で5年生を受け持ったかの子は、早くも授業妨害に遭っていた。そんな様子を、学校に戻った成瀬が目撃。午後からの授業は、成瀬とかの子で受け持つことに。ところが、成瀬が教壇に立つと、教室は静まり返る。成瀬は、騒ぐなら騒げ、とあおるが、誰も騒ごうとしない。さらに、一人ひとりに呼びかけるが、生徒は、自分は騒いでいない、自分は注意した、と弁明するばかり。ところが、成瀬が背をむけた瞬間、原翔子(荒川ちか)がガシャンと筆箱を落とした。成瀬が振り返ると、翔子は、手が滑って、と言ってのけた。
その頃、大橋はひとりアパートの部屋で5年生を受け持ってからの日々を思い返していた。
何とか5年生の授業を終えた成瀬は、帰宅途中、河川敷にたたずんでいた。と、そこへ武市幹城(岸部一徳)がやってきた。酒とおでんを携えた武市は、成瀬と酒を酌み交わし、複雑な世の中だが、シンプルなのが一番いい、と語った。
翌日、区長参観日まで時間がないなか、大橋の不登校問題などでストレスがたまった脇谷が、胃炎で倒れてしまう。脇谷は成瀬に、大橋の代わりの教員を採用してくれ、と懇願するが、成瀬はあと2日待ってくれ、と頼み、桐原もそれを容認する。そんなやりとりを見ていた岡本幸恵(市川実和子)は、桐原に、成瀬が昔の桐原に似ている、と意味深な発言をする。
一方、学校を辞める決意をした大橋は、辞表をポストに投函した。そして、道端で酒を飲んでいると、4年生の田畑健(中島凱斗)が通りかかる。健は、優等生だが周囲から関心を示されないことが不満で、病気だとウソをつき学校を休んでいた。ふたりが互いの状況を打ち明けていると、そこに、刑事がやってきた。
同じ頃、授業をしている成瀬のもとに、桐原と本木友一(三浦翔平)が来て、大橋と健が警察に連行されたと報告する。
成瀬、桐原、かの子、本木が警察署に行くと、刑事に連れられて大橋と健が出てきた。本木は、健を自宅に送り届けると言って警察署を後にする。大橋も、成瀬らに辞表を郵送したから、と頭を下げその場を去ろうとした。成瀬は、そんな大橋に止まるよう言うが大橋は止まらない。すると、成瀬は、持っていたノートの記述を読み上げはじめた。それは、5年生クラスに就任以降、大橋が綴っていた記録だった。大橋は、成瀬に駆け寄るとノートを奪う。そして、それを地面に叩きつけ、踏みつけた。成瀬がそれを止めようとし、ふたりはもみ合いになる。と、突然、大橋が地面にへたり込む。自分はもう教師を辞めるんだ、と言う大橋に、成瀬はこのまま逃げるのか、と問いかけるが、自分の気持ちはあんたにはわからない、と叫び、大橋は再びノートを投げ捨てた。
そこに、雨が降ってきた。雨のなか泣きだす大橋を、奮起させようと必死になる成瀬。すると、そこへ桐原が割って入った。桐原は成瀬の胸倉を掴むと、最後の最後に人を追いつめるのは、無知で無邪気な善意だ、と言い放った。激しく怒りを露わにした桐原に、成瀬は返す言葉もなく...。
第5話「一緒に帰る場所は学校だ!!」のあらすじ
成瀬誠一郎(江口洋介)は、警察に連行された大橋仁(塚本高史)を武市家に連れ帰る。 武市幹城(岸部一徳)、吉村百合子(堀内敬子)は、バツが悪そうな大橋を、あたたかく迎えた。
桐原伊織(西島秀俊)から痛烈に批判された成瀬は、桐原の言葉が頭から離れない。そんな成瀬に、武市は自分らしくやればいいと助言、成瀬もやる気を取り戻す。
そして、翌早朝。成瀬は、武市かの子(北乃きい)を起こすと、ワゴン車に乗せた。そこには、大橋と成瀬のゼネコン時代の後輩・杉山(阿南健治)がいた。
成瀬は、かの子と大橋に学校を休ませ、杉山らが行う河川敷の工事を手伝わせようというのだ。成瀬は、現場でかの子と大橋を降ろすと、自分は学校へ行ってしまう。
学校に着いた成瀬は、職員会議でかの子と大橋のことを報告。さらに、5年生に一日だけの臨時教師を頼んだことも明かした。5年生クラスにやってきたのは、武市と百合子だった。
驚く子どもたちに成瀬は、今日は、武市たちとおにぎりを作るのだ、と告げた。
その頃、大橋は、作業をしながら、子どもたちのことを考えていた。すると、戻ってきた成瀬が、大橋に土嚢を運ぶ勝負をしよう、と持ちかける。昼食を賭けての勝負だと聞いた大橋は憮然とするが、成瀬や杉山ら作業員にあおられ受けることに。
そして、それぞれが土嚢30個を運ぶ競争がはじまった。重たい土嚢を担ぎ全速力で移動させるという、単純だが、根性のいる勝負だ。成瀬も大橋も互角のまま、勝敗は最後の一袋に持ち越された。かの子や作業員たちが見守るなか、僅差で勝ったのは大橋だった。成瀬とともに土嚢の山に倒れ込んだ大橋は、すがすがしい笑顔を見せた。
成瀬は学校に戻り、大橋や作業員たちには、昼食が振る舞われた。それは、5年生が握ったおにぎりだった。きっちり三角形に握られたもの、まん丸のもの、小さい俵型のもの、まさにふぞいだったが、大橋は、それをクラスの誰が握ったか、言い当てた。
8ヵ月子どもたちを見てきた大橋には、子どもの個性がわかるのだ。それを聞いたかの子や作業員たちは、心を動かされる。
夕方になり、仕事を終えた作業員が帰りはじめる。かの子と大橋も送迎の車に乗るよう言われるが、大橋は一日働いた現場をもう少し見ておきたいと言い、かの子もそれに付き合うことに。
かの子はそこで、大橋に本当に学校を辞めるのか、と尋ねるが、大橋の意志は固かった。そして、中途半端なばかりに周囲に迷惑をかけたことが恥ずかしい、と恐縮する。
それを聞いたかの子は、人間はみんなカッコ悪いものだから、辞めずに自分と一緒に先生を続けよう、と涙ながらに訴える。そんなやりとりを、物陰から桐原が見ていた。
夜、アパートに戻った大橋は、郵便受けに入っていたノートを見つけた。それは、大橋がクラスでの日々を綴ったノートで、ここ数日、成瀬が持っていたものだ。大橋が踏みつけたため、汚れたり破れてしまったページを、成瀬は1ページずつ補修し返却したのだ。成瀬の思いに、大橋は思わずノートを抱きしめた。
翌朝、不登校の4年生の田畑健(中島凱斗)が自宅を出て学校とは反対方向に歩きはじめると、そこに大橋がいた。大橋は、健に不登校同士、一緒に学校へ行こうと誘う。学校を辞めるのではなかったのか、と尋ねる健に大橋は、辞めるのをやめたと明かした。
しかし、校門をくぐるのにくじけそうなので、自分と一緒に行ってほしい、と頼む。教師が頭を下げる姿を見た健は、思わず笑ってしまうが、付き合って登校する。
その頃、学校では、桐原が校門のほうを見つめていた。と、そこを通りかかった成瀬が何をしているのか、と聞くが、桐原は「別に」とそっけなく答える。そんなところへ、大橋と健が登校してきた。その姿に安堵しながらも、桐原は、学級崩壊の問題が解決したわけではない、とクールに言う。
しかし、成瀬は、大橋はそれを覚悟で戻ってきたんだ、大橋は信頼できると思うし、桐原が好きな「現実を知っている」教師だ、と答えた。それを聞いた桐原は口元に笑みを浮かべ、そんな桐原を見た成瀬も笑顔になり...。
第6話「天国のわが子に誓ったこと」のあらすじ
成瀬誠一郎(江口洋介)は、父親たちに学校教育に興味を持ってもらおうと、「父親参観日」の実施を思い立つ。桐原伊織(西島秀俊)は、父親のいない子どもの気持ちを考慮すべきでは、と言うが、成瀬は、そこは自分が説得する、と自信を見せる。
そんな折、成瀬は、職員室に桐原を訪ねてきた5年生の伊藤かすみ(伊藤綺夏)に参観日の話をした。すると、父親がいないかすみは、絶対に嫌だ、と怒りをあらわにする。
武市かの子(北乃きい)は、優等生で聞きわけのいいかすみがあれほど嫌がるのだから、諦めるべきでは、と言うが、成瀬は譲らない。小さい頃に両親を亡くしたかの子は、独身の成瀬に父親のいない子どもの気持ちはわからない、と言い放つ。
放課後、誰もいない教室でかすみは、桐原から渡された受験校のデータを見ていた。と、そこへかの子がやってくる。朝、かすみが桐原と会話しているところに割って入ってきたかの子に、かすみは冷たく当たり、かの子は桐原のことが好きなのか、と聞く。
数日後、成瀬は校長室にかすみを呼ぶと、父親参観日を実施することで、ゆくゆくは地域の男たちが児童の父親代わりになればいいと思っている、と意図を説明した。しかし、母親が再婚を予定し、それに反発しているかすみは、父親参観日を実施するなら、その日、自分は学校を休むと宣言する。
そんな折、脇谷九重郎(塩見三省)の発案で、かの子、岡本幸恵(市川実和子)、本木友一(三浦翔平)らで飲みに行くことに。
その場にいない成瀬や桐原、大橋のことを話題に盛り上がるなか、本木の、片親の子どもを批判するような発言にかの子が激怒。飲みかけの酒をぶちまけ、驚き立ちあがった本木の顔面に渾身のパンチをお見舞いした。
かの子が乱闘騒ぎを起こしたという報せを受けた成瀬は居酒屋に駆けつけ、酒の抜けないかの子をおぶって連れて帰ることに。その道すがら、かの子は、幼い頃、ずっと側にいると約束したのに、突然亡くなってしまった父親のことを皮肉るように話した。
すると成瀬は、一番悔しいのは父親自身だ、なぜなら親は、子どもの出生を心から喜び、その子の成長をずっと見続けたい、と思うからだと言う。そして、自分の息子・正太郎(鈴木福)と妻の亮子(中越典子)が、6年前にバスの事故で亡くなっていたことを明かす。
それを聞いたかの子は、涙を流す。
翌日、学校の屋上で成瀬を見つけたかの子は、前夜の失態を謝る。そして、自分も父親参観日の実施に協力すると、笑顔を見せた。
そんなかの子に成瀬が喜んでいると、桐原とかすみが屋上にやってきた。かの子はとっさに成瀬を物陰に引っ張り、そこからふたりの様子を見守る。
かすみは桐原に、母親の再婚のことで困っているから助けてほしいと訴えるが、桐原は進路以外の相談には乗らないし、そういうことは母親に相談しなさい、と退ける。それでもすがるかすみに、自分にとって君は児童のひとりでしかない、と桐原は冷淡に言う。
実は、8年前、熱血教師だった桐原は、ひとりの生徒に深入りした結果、自分が転任を命じらることとなった。その教訓から、現在のように生徒と距離を置く教育方針を取っているのだ。ショックを受けたかすみは、走り去る。
桐原の前にやってきた成瀬は、桐原の態度を批判するが、桐原は自分たち教師は決して児童の親にはなれないんだ、と成瀬に反発する。
その後、かすみが学校を飛び出して行ったという目撃情報を受け、成瀬とかの子が探すが、かすみの行方がわからなくなる。
すっかり日も落ちた頃、人気のない場所で、かすみは、クラスメイトから預かったライターに火をつけ...。
第7話「何が、教師の現実で限界だ」のあらすじ
成瀬誠一郎(江口洋介)と武市かの子(北乃きい)は、行方不明の伊藤かすみ(伊藤綺夏)の自宅を訪ねた。自宅には、母親の春江(舟木幸)と再婚相手の小林宗司(甲本雅裕)がいたが、かすみは戻っていなかった。そんなところへ、警察から電話がかかってくる。かすみは、放火魔の逮捕に協力したとして、警察署に連行されていたのだ。成瀬らは、かすみを引き取るが、かすみの表情は浮かないままだった。
同じ頃、職員室にいた桐原伊織(西島秀俊)は、かすみからの非難の言葉を思い返していた。
翌朝、登校中のかすみは、放置された自転車に近づくと、カゴのゴミに火をつけようとした。と、そこへ、成瀬が声をかける。成瀬は、かすみと一緒に登校することにしたと言うと、母親と再婚のことを話したかと聞く。しかし、かすみはそれには答えず、自分は大丈夫だから、と言って立ち去ってしまう。
授業中、かすみの異変に気付いた大橋仁(塚本高史)は、声をかけるが、受け流される。しかしその後、かすみの事情を知った大橋は、自分も成瀬のように、かすみの心の扉を叩き続けよう、と決心する。
放課後、成瀬はかすみに声をかけ、小林が勤めるスーパーに行こうと誘うが、小林には会いたくない、と一蹴されてしまう。その後、公園にやって来たかすみは、桐原からのメモがついた受験資料に火をつけた。が、人の気配を感じると、慌てて炎を踏み消し、燃え残った資料をゴミ箱に捨てた。
同じ日の夜、成瀬、かの子、吉村百合子(堀内敬子)、武市幹城(岸部一徳)は、小林ら地元の消防団に混ざって、夜回りに参加していた。すると、小林が、かすみが燃やした資料を見つける。
その資料を持ち帰った成瀬は、かすみの心の傷が深いことに衝撃を受け、自分は何を言ってやればいいのか、と途方にくれる。それを聞いた武市は、何を言うかも大切だが、誰が言うかも大事だ、と話した。
翌早朝、成瀬は桐原にかすみの件を話し、かすみが桐原に助けを求めているように思えてならないから、声をかけてやってほしい、と頼む。それを黙って聞いていた桐原は、成瀬に過去を打ち明けはじめた。以前、桐原は家庭でのストレスをいじめで発散していた児童を救おうと、その児童と徹底的に向き合った。しかし、その児童は、いじめていた児童に「自分は担任にひいきされているから、誰に助けを求めてもムダだ」と脅していた。結果、いじめられていた子が、自殺を図るという事件が起こった。
桐原は、子どもには子どもの世界のバランスがあって、大人が無理に介入しようとすれば、不幸が起こることがある、と思い知ったというのだ。それを聞いた成瀬は、目の前で倒れている人がいるのに、理屈をこねている場合か、と声を荒げる。
そんなところへ、かの子が飛び込んできて、資料を燃やしたことを小林に叱られたかすみが家を飛び出した、と告げた。成瀬は、桐原に声をかけると、職員室を飛び出して行く。と、桐原も成瀬を追うように、駆け出した。
成瀬、桐原、かの子、大橋が手分けしてかすみを探すうち、成瀬が、とある廃屋の前でかすみの自転車を見つける。そして、建物のなかにいるかすみに声をかけるが、かすみはドア越しに「来ないで」と拒む。そこへ、追いついた桐原とともに、成瀬はドアを蹴破って建物のなかへ。
かすみは、床に灯油をまいたと言い、ライターを掲げた。説得しようとする成瀬らにかすみは、自分がいい子にしていれば父親が帰ってくると信じていたこと、小林が優しい人だとはわかっているが、それを認めれば、昔に戻れない気がして許せなかった、そんな自分が嫌いなので全部を消してしまいたい、と涙ながらに心情を吐露した。
すると、突然、桐原が歩み出てかすみの頬を打った。一同が息をのむなか、桐原は、「君ならつらい過去を乗り越えられるから頑張りなさい」と告げた。その言葉は、かすみの心に届いた。
数日後、学校では、「父親参観祭り」が開催され、多くの父親たちが授業参観に訪れた。活気づく学校に、成瀬は笑顔になる。
同じ頃、病院に検査の結果を聞きに訪れた武市は、医師(山本圭)から、病気は胃がんで助かる確率は50%だと告げられていた...。
第8話「この手で殴りたい」のあらすじ
教育委員会の方針で、新宮小学校が廃校になるかもしれない、と聞いた成瀬誠一郎(江口洋介)は、何としても学校を守ろうと心に誓う。そして、ともに話を聞いた脇谷九重郎(塩見三省)に、この件を内密にするよう念押しする。
学校へ戻った成瀬は、校庭で体育の授業をしている5年生を微笑ましく見る。と、走りだそうとした原翔子(荒川ちか)が、その場にしゃがみ込んでしまう。 大橋仁(塚本高史)が駆け寄ると、翔子は過呼吸を起していた。
保健室に運ばれた翔子は落ち着きを取り戻すが、岡本幸恵(市川実和子)は、その様子から翔子がいじめなど、過度のストレスにさらされているのではないか、と言う。
その後、職員会議で翔子が何かに怯えているようだったと報告すると、桐原伊織(西島秀俊)は、家庭内暴力(DV)の可能性を示唆。それを聞いた武市かの子(北乃きい)らは驚くが、桐原はDVを受けた児童が、いじめっこになるケースがある、と話す。
早速、成瀬は大橋とともに翔子の自宅を訪ねる。応対したのは翔子で、両親は留守にしているという。成瀬が家に上がろうとすると、翔子がそれを押し止め「不法侵入だ」と大声をあげた。
すると、その声を聞き兄のアキラ(竹内寿)が出てきた。アキラは、翔子の学校の校長だという成瀬に、礼儀正しくあいさつを返した。
結局、成瀬と大橋は家に上げてもらえず、引きあげることに。その様子を、二階からアキラが見ていた。
その日の夜、翔子が自室のパソコンで「DV110番」というサイトを見ていると、アキラが部屋に来て、成瀬に自分のことを話しただろう、と迫ってくる。
翌朝、校長室にいた成瀬に、桐原がファイルを差し出した。それは、ここ10年で、統廃合の候補にされながら廃校を免れた学校の資料だという。現状を知った桐原は、その資料から対策を考えようというのだ。と、かの子が駆け込んできて、翔子が病院に運ばれたと告げた。
病院に駆け付けた成瀬は、医師から、翔子のケガは捻挫だが、捻挫の仕方が不自然なのと、身体にいくつもアザがあることから、DVの可能性があると告げられる。
学校へ戻った成瀬は、かの子、大橋から、翔子の父親とは連絡がつかず、母親も多忙を理由に来院を拒否していると聞く。そんな両親の態度に驚きつつも、成瀬は、大橋に5年生クラス全員で翔子の見舞いに行けるよう調整してほしいと頼む。それを了解した大橋は、成瀬、かの子とともに5年生クラスの前にやってくる。
その頃、クラスでは、欠席している翔子を新たないじめのターゲットにしよう、と盛り上がっていた。
それを聞いた成瀬は教室に入り、いじめられる人間の心の痛みを考えたことがないのか、と聞く。
すると、児童たちはいじめっ子の翔子が罰を受けるのは当然だ、とか、いじめないと自分がいじめられる、などと、反論しはじめた。
自分に都合のよい屁理屈ばかり言う児童たちに怒った成瀬は、黒板を叩き、自分はこの手でお前らを殴って、自分が感じている痛みを教えてやりたいが、それはしない、なぜならば、自分のなかにお前たちへの愛がないからだと告げた。
人の心の痛みがわからない、想像しようともしない、お前たちの本当の姿を知って、自分のなかの愛はきれいさっぱりなくなった、と言うのだ。さらに、愛がないのに殴れば暴力になるから、自分は殴らない、と言い放った成瀬は「新宮小学校はつぶす」と宣言し、教室を後にした。
同じ頃、病院のベンチでアキラから立て続けに送られてくる携帯メールを見ていた翔子は、武市幹城(岸部一徳)に声をかけられた。自分のことをあれこれ聞いてくる武市が煩わしい翔子は、松葉づえをつきながら、その場を立ち去った。
ところが、その後、再び武市に声をかけられた。
翔子がDVを受けていると確信した武市は、アキラが待つ家に帰る必要はない、うちに行こう、と誘うが、翔子は猛烈に反発。すると、その拍子に松葉づえが武市の脚に当たってしまう。驚く翔子に、武市は大丈夫だと言って、再度、うちに行こう、誘った。
が、次の瞬間、武市は苦しんで道端に倒れ込む。
その頃、校長室にいた成瀬は、桐原からもらった資料を見ながら、自分は一体何をやっていたんだ、と涙を浮かべていた――。
最終回「その手を掴む勇気を持て!!」のあらすじ(ネタバレ注意)
「学校を潰す」との成瀬誠一郎(江口洋介)の宣言に、新宮小学校は揺れ動いていた。
同じ頃、原翔子(荒川ちか)の前で倒れた武市幹城(岸部一徳)は、翔子が呼んだ救急車で病院に搬送された。報せを受けた成瀬、武市かの子(北乃きい)、吉村百合子(堀内敬子)は、病院に駆け付け、主治医(山本圭)から病状を聞く。
予断を許さない状況であるものの、武市は気丈で、廃校問題で悩む成瀬に、教師は子どもに裏切られるのも仕事だ、あきらめずに向かい続けろ、と助言する。
病院を出た成瀬は、翔子宅を訪問。武市に、翔子が兄のアキラ(竹内寿)から暴行を受けているらしい、と聞いたからだ。
呼び鈴を鳴らすと、翔子がドアを開けた。成瀬は、翔子に武市家へ来るよう言うが、アキラが出てきて阻止。しかし、成瀬は翔子を連れ出した。
翌朝、武市家に泊まった翔子が5年生のクラスに入ると、一瞬にして空気が凍りつく。そんなクラスメイトに翔子は、自分をいじめないのか、と挑発。しかし、児童たちは、いじめは止めたと告げた。それでも、挑発する翔子に、児童たちは次々と翔子が嫌いだ、と言いはじめる。ショックを受けた翔子は、教室を出て行く。
児童たちは成瀬にこれが自分たちの結論だ、と話すが、成瀬は、クラス全員でひとりに向い「嫌いだ」と言い放つのは、暴力ではないのか、と問いかけた。
学校を後にした翔子は、病院を出てきた武市に再会。武市は翔子に、成瀬が全力で差し出してくる手をつかむ勇気を持ちなさい、と諭すが、翔子はどこかへ行ってしまう。その後、武市は学校に来ると、成瀬に翔子を探してほしいと頼む。
それを承諾した成瀬は、武市を屋上に残し校舎を出た。しかし、何かを感じ、屋上を見上げた。
翔子が家に戻ると、成瀬が来て、武市からの伝言を持ってきたと言う。「自分を救えるのは、自分自身だけ。変わりたいと思わなきゃ何もはじまらない」と伝えるが、翔子はおせっかいは止めるよう武市に言ってくれと答える。
しかし、成瀬はそれはできない、なぜなら、武市は死んでしまったからだ、と言った。と、そこへアキラが現れた。ひるむ翔子に成瀬は、自分が見守ってやるから、今、変わるんだ、と力説。アキラは阻止しようとするが、翔子は遂に決断した。
アキラに、お兄ちゃんは病気で治療が必要だ、病気が治らない限り、自分は家には戻らない、と宣言。そして、成瀬に、しばらく泊めてほしい、と頭を下げた。成瀬とともに武市家に戻った翔子は、布団に寝かされた武市の遺体と対面した。
そんな折、武市家の電話が鳴った。電話の主は、本木友一(三浦翔平)で、アキラが新宮小学校でバットを振り回し、暴れているという。それを聞いた成瀬は、翔子にこれから学校へ行って、アキラと決着をつけようと促す。
今日を翔子とアキラのはじまりの日にするんだ、という成瀬の言葉に翔子はうなずいた。
その頃、学校では、桐原伊織(西島秀俊)、大橋仁(塚本高史)、本木、脇谷九重郎(塩見三省)が、警察に通報するかどうか、議論していた。そこへやって来た成瀬と翔子は、アキラが立てこもる職員室に入っていく。ふたりを見て興奮するアキラに、成瀬はバットを置いて治療を受けると約束しろ、従わなければ警察に通報する、と言った。脇谷は、警察沙汰になれば廃校は確実だと狼狽するが、成瀬は覚悟の上だと返答。
アキラも、校長にそんなことができるか、と挑発するが、成瀬は自分には翔子とアキラのほうが大事なんだと言い、脇谷に警察への通報を指示。ところが、脇谷が拒否したため、桐原が通報した。アキラは、それを阻止しようとバットを持って突進、成瀬がその前に立ちふさがった――。
4日後、学校は再開されたが、事件が新聞沙汰となったため、教員たちは混乱の収拾に奔走していた。その頃、大橋は翔子宅を訪ねていた。応対した翔子は、今回のことで両親が変わった、と話した。
一方、新宮小学校の廃校は、さらに現実味を増していた。成瀬は、保護者らに学校存続を望む嘆願書への署名依頼をはじめる。
その頃、児童たちの間でも変化が起こっていた。放課後、クラス全員で翔子の家に行き、これから一緒に行ってほしいところがあると告げた。
翌日、成瀬と脇谷は、教育委員会に呼ばれ区庁舎にいた。成瀬は、教育長に嘆願書を受け取ってほしいと頼むが、教育長はそれを拒否。新宮小学校の今後については、結論が出ていて、区長が説明するからだという。そして、成瀬らに相対した区長(大杉漣)は、武市の教え子で、成瀬の先輩に当たる人物だった。
区長によると、新宮小学校の廃校は決定していたが、武市が亡くなる二日前に来て、廃校を撤回するよう頼んだという。それでも、廃校は免れなかったが、昨日、5年生たちが来て、廃校撤廃を願うビラを配って直談判したというのだ。
そんな光景を見て、遂に廃校撤廃を決めたという。しかし、事件の責任を取り、成瀬の校長解任が決まった。成瀬は、その決定を受け入れるが、学校には黙っていてくれ、と脇谷に頼む。区長室を出ると、5年生たちが待っていた。児童に囲まれた成瀬は、廃校が先延ばしになったと告げた。
そして、卒業式が終わり、終業式の日。体育館には1年生から5年生までの児童が集まり、終業式が執り行われた。その最後、登壇した成瀬は、ついに自分が学校を辞めることを明かす。
突然の告白に、体育館は静まり返った。成瀬は、そんな児童たちに、情熱を持って生きること、自分の家族や友人、恋人、夢、そして自分自身を愛する人間になれとエールを送る。そして、学校から去ったあとも、みんなの父親でいたいと思っている、と訴えた。
その後、成瀬が学校を出ようとしていると桐原がやってくる。あなたが残したものを無駄にはしないと言うと、桐原は右手を差し出し、成瀬と握手を交わした。さらにそこへ、児童たちがやってくる。成瀬は、見送りに礼を言うと、校門に向かって歩いて行く。
学校を出た成瀬は、河川敷に座ると、武市が成瀬のために買い置きしてくれていた「道の途中」という酒を、ふたつのグラスに注ぐ。
成瀬は、武市用のグラス、そしてスカイツリーにも乾杯すると、晴れやかな顔で言った。「スカイツリーは、でっかいなあ!」と。
※フジテレビHPより引用